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【S&P500見通し】強気基調はどこまで? 米雇用統計と政府閉鎖の危機に注目

グローバルな金融市場全体は依然として不安定な強気基調にある。米国政府の閉鎖、持続的なインフレ高進、雇用情勢の悪化といった脅威はこのまま、なおざりにされ続けるのか?

目次

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トピック要点:

•    S&P500は9月を5カ月連続の上昇で締めくくろうとしている(月間ベース)

•    米政府閉鎖の懸念は、予定されている高リスクのイベントの中では異例の火種で性質が異なる

•    じわじわと上昇する強気相場に根本的な懸念が影を落とす中、米消費者信頼感調査や米供給管理協会(ISM)製造業指数、3日発表の米非農業部門雇用者数といったイベントリスクの影響力がより大きくなっている

強気相場は根本的な問題を避け続けている

グローバルな金融市場全体では、不安定な強気相場が続いている。S&P500種株価指数など主要な株価指数は史上最高値をわずかに下回る水準を維持し、投機的な上昇を示す他の多くの指数もサイクル高値または史上最高値に迫っているが、上昇ペースは依然として「這うような」ゆっくりとしたものだ。ファンダメンタルズの整合性はより取りづらくなりつつあり、「個人投資家」の資金移動に関する話題が市場参加者の「質」に対する疑問をより浮き立たせている。危険レベルを高く保ったほうがいい理由として、勤勉なマクロ経済ウォッチャーが様々な重大な「逆風」に注意を向けている点が挙げられる。米国政府の閉鎖(一時的な休職ではなく恒久的な雇用喪失を伴う可能性が高い)の見通しは、米非農業部門雇用者数(NFP)の影響以上に重大な懸念材料だ。

市場予想による2025年における米政府閉鎖の可能性

出所:Kalshi.com

金融政策に関しては、米連邦公開市場委員会(FOMC)での計画的な利下げ決定、慎重な政策声明、そして直近の米個人消費支出(PCE)デフレーターを受けて、トランプ米大統領が要求している即時での200~300ベーシスポイントの積極的な利下げに米連邦準備制度理事会(FRB)が応じる可能性はほぼ皆無と言える。景気動向全般への懸念や、財政刺激策など流動性供給手段の効果低下も相まって、強気相場が終盤に差し掛かったとみられる現時点で広範な市場で買い場を求める投資家にとって、環境は好ましくないようだ。ただ、主要指標であるS&P500種指数のパフォーマンスが過去100年間、平均して最も悪い月が9月であるが、2025年は、この定石を破りつつあるようだ。「市場は、あなたが破綻するよりも長く非合理であり続けられる」という格言は常に、時を選ばずして引用できる。

グローバル経済イベントカレンダー

資料:John Kicklighter作成

消費者心理にリスク選好の観点はない

市場を動かす要因の中で、より大きなトレンドを引き起こす可能性が高いものを見極めるには、予定されているイベントのうち、ファンダメンタルズへの関心がより高いものを特定することが常に最善だと考える。世界各国の注目すべき材料(新興国の一連の製造業活動報告発表など)は確かに存在するが、今週は米国のデータとその期限に特に深い意味がありそうだ。米政府が資金調達期限をギリギリまで引き延ばす場合、明確な対抗テーマが存在せず、政府閉鎖の影響が極めて多様化しており正確な評価が困難であることから、市場の関心は他へ移らない可能性が高い。

しかし、職員解雇の警告、インフレの脅威、貿易を巡る懸念、その他の経済問題と相まって政府活動に対する不確実性が高まっており、政府に対する信頼感が揺らぐ事態に発展している。30日はコンファレンスボードが9月の米消費者信頼感調査を発表する。米ミシガン大学の調査結果に続く発表となるが、調査期間がより長く設定されているため、より最近の懸念事項を反映しているとみられる。政府閉鎖のリスクに関するニュースが流れる中でこの数値が低下した場合、批判的な見解をさらに強める要因になり得る。

Google検索トレンド:米国消費者が懸念する経済問題

出所:Google Trends

関税と貿易戦争の代償を払い続ける

米政府内部協議の結果次第で、1日の朝までに根本的な議論は大きく別の方向に向かう可能性がある。とはいえ、ファンダメンタルズの中核的な問題は今後も注目を浴び続けるだろう。ここ数週間、最近見られる金融政策の固定化など、主流なテーマに多少の変化は見られたものの、貿易問題が再び脚光を浴びる可能性もある。トランプ米政権は11月に開かれる米連邦最高裁の口頭弁論を前に、大統領が貿易相手国に直接課税する権限を有すると主張しているが、新たな製品別関税が定期的に引き上げられている(先々週は家具と大型トラック)ことで経済的負担は継続している。細部に議論の余地はあるものの、この種の貿易戦争は、概して世界的な成長鈍化とインフレ上昇という形で影響を与える。

では、この関税措置の意図された利益とは何なのか? 表向きは米国における産業と雇用の回復である。この想定される利益の大部分は理論上、製造業に向けられるはずであり、だからこそ米供給管理協会(ISM)の9月の製造業景気指数は注視すべきである。総合指数は1月以来、景気後退局面(50未満)にある。価格指数は、トランプ大統領が4月に解放の日を宣言した後に上昇し、雇用指数は2025年を通じて縮小傾向が続き、パンデミック以降で最低水準まで低下した。想定される効果はいつ現れるのだろうか?

S&P500と米ISM製造業指数の推移(月次)

出所:スタンダード&プアーズ、 ISM 

すでに火種である米雇用統計、さらなる複雑化をもたらすか

週末にかけての第三の根本的な焦点として、3日に発表される9月の米非農業部門雇用者数(NFP)が重要である点に異論の余地はほとんどない。世界最大の経済圏であり、最も豊かな消費者基盤を持つ米国の労働市場の健全性を確認することはそれだけでも重要だが、最近の動向とテーマの潮流変化により、この統計への関心は大幅に増幅されている。金融政策の観点では、FRBは今月初めに利下げを実施したが、市場が予測したよりハト派的な姿勢は示さず、ましてやホワイトハウスのより積極的な金融緩和の見解には程遠かった。9月の米雇用統計で労働環境がさらに悪化していれば、次回の利下げは確実視されるが、先週は米個人消費支出(PCE)デフレーターが上昇していることが確認されており、同時に景気のかじ取りを難しくさせる深刻な状況が伴うかもしれない。

さらに、ここ数カ月、月次、年次とも大幅に改定されていることを受け、データとそれを測定する機関の信頼性に対し、批判の声が上がっている。市場が労働統計の真実性を疑えば、経済への影響に対する関心が単に冷めるだけではなく、懸念とリスクに対する警戒感が高まるだろう。さらに、トランプ米政権が示唆した政府閉鎖(今週か11月の可能性もあり)に伴う脅威の影響も懸念される。単なる休職ではなく、連邦機関の縮小が伴う可能性がある。米連邦政府は国内最大級の雇用主である。

米非農業部門雇用者数とその改定値の推移(月次)

出所:セントルイス連銀の経済データベース 

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グローバル経済において、根本的な市場のテーマや相場の流れを構築する可能性のある主要なイベントや指標とは? 毎週更新される経済指標カレンダーで世界の主要イベントを確認できます。

(9月28日付記事「US Stocks and Dollar Eye NFPs and US Government Shutdown Decision」、StoneXグローバル・コンテンツ・ヘッドのJohn Kicklighter著)

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