2026年の株式市場見通し:S&P500とナスダックにとっての珍しい一致|テクニカル分析
年初に売りが優勢となった後、米国株式相場は切り返し、ナスダックはわずか半年余りで最大58.27%上昇した。拡張的な財政政策と緩和的な金融政策が珍しく同時に展開されていることで、2026年もこうしたトレンドが続く可能性がある。
米国とイランが停戦をさらに60日間延長する暫定合意に達したとの報道を受け、湾岸地域での衝突拡大への懸念が和らぎ、S&P500は序盤の下げから持ち直して史上最高値を更新した。
2026年5月29日 午後12:22
タイトルが見つかりません
S&P500種株価指数は、米国とイランが停戦をさらに60日間延長する暫定合意に達したとの報道を受け、湾岸地域における衝突拡大への当面の懸念が和らいだことで、序盤の下げから持ち直し、史上最高値を更新した。
この合意の動きが確認されれば、湾岸地域での軍事衝突を巡って再び緊張が高まる懸念が続いていた直近の相場から一転し、市場センチメントの顕著な変化が見られる可能性がある。今回の報道は、世界のエネルギー市場に再び混乱が生じないとの期待を高めている。ただし、市場は原油のショートポジションを本格的に積み増す前に、正式な合意の確認を求めるだろう。
現時点では、投資家はこの暫定合意を地政学リスクの一時的な後退と受け止めており、原油価格や米国債利回りがさらに安定する中で、リスク資産への小幅な資金流入を促すとの見方が多い。

米国ニュースサイトAxiosの報道によると、米国とイランの当局者は、現在の停戦枠組みをさらに60日間延長することで原則合意に達したとされており、イランの核開発計画を巡るより広範な交渉に向けた時間的猶予が生まれる見通しとなっている。
また、この覚書案には、交渉期間中にホルムズ海峡を通る商業船舶の航行を制限なく認める内容が含まれると報じられている。同海峡が原油輸出において戦略的に重要であることを踏まえれば、世界のエネルギー市場にとって大きな安心材料となる。
停戦合意への期待が再び高まっているものの、不確実性が完全に払拭されたわけではない。今回提案されている枠組みは依然としてドナルド・トランプ大統領の最終承認を必要としており、またイランの核開発計画を巡るより広範な協議についても、今後数週間にわたり議論と合意形成が進められる必要がある。そのため、市場はこの一時的な安心感を歓迎する可能性が高いものの、根本的な緊張が完全に解消されたとみる向きは限られるだろう。
それでも、世界経済や金融市場にとって重要なのは紛争自体ではなく、原油供給の正常化である。この観点からすれば、ホルムズ海峡を通る原油の流れに対する制約が一時的にでも解消されれば、エネルギー市場にとって安心材料となる。
なお、米国の交渉担当者は合意内容についてトランプ大統領に説明を行ったとされているが、米国政府は大統領が最終判断までに「数日間」検討する意向であることを示している。
双方の当局者は、合意の大枠については大筋で一致しているとの認識を示したものの、米国とイランの首脳レベルによる正式な承認は依然として必要とされている。
こうした報道を受け、市場は好意的に反応した。短期的な供給混乱への懸念が和らいだことで、原油価格はそれまでの上昇分を一部相殺し、一方でS&P500種指数は、湾岸地域での短期的な緊張の激化が回避されるとの見方が強まり、さらに史上最高値圏へと押し上げられた。
直近の湾岸地域を巡る動きは、ここ数カ月にわたり米国株で既に見られていた底堅さを改めて裏付ける展開につながった。
地政学的緊張の高まりや原油価格の上昇が株高の持続を妨げるのではないかとの懸念が投資家の間で広がっていたが、一時的ながらも外交的打開の可能性が浮上したことで、リスク選好は再び一段と強まっている。
S&P500種指数は、ボラティリティの低下や投資家心理の改善に加え、エネルギー市場に起因するインフレ圧力の再燃も少なくとも短期的には抑制されるとの見方が支えとなり、引き続き恩恵を受けている。
ただし、より広い意味での市場環境は依然として微妙なバランスの上にある。バリュエーションが歴史的に見て高水準にあるほか、ロングのポジションは一段と積み上がっており、インフレや金利、地政学を巡る不透明感が残る中でも、市場は比較的穏やかなマクロ経済シナリオを織り込んでいる状況が続いている。
それでも直近の値動きをみると、投資家は引き続き押し目買いに積極的であることが示唆されている。とりわけ原油価格や債券利回りがおおむね安定的に推移する局面では、その傾向が意識されやすい。
グローバル経済において、根本的な市場のテーマや相場の流れを構築する可能性のある主要なイベントや指標とは? 毎週更新される経済指標カレンダーで世界の主要イベントを確認できます。
(5月29日付記事「S&P 500 forecast: Record highs return as ceasefire hopes lift risk appetite」、StoneXマーケット・アナリストのFawad Razaqzada著)
年初に売りが優勢となった後、米国株式相場は切り返し、ナスダックはわずか半年余りで最大58.27%上昇した。拡張的な財政政策と緩和的な金融政策が珍しく同時に展開されていることで、2026年もこうしたトレンドが続く可能性がある。
ユーロ/円は強気のブレイクアウトをうかがう展開となる一方、日銀の金融政策決定が目前に迫っており、トレーダーはテクニカル面での好機と重要イベントを前にしたリスクが交錯する局面に直面している。
週初のNYダウの値動きは比較的緩やかで、短期的には約0.1%の下落となっている。現時点では、ここ数日の取引で見られた強い買いの勢いは持続しておらず、価格の動きは一服している。