S&P500見通し:FRB独立性への懸念で下落
トランプ米大統領がジェローム・パウエル 米連邦準備制度理事会(FRB) 議長への政治的圧力を強めたことから、12日の米国株式相場は下落し、先週の史上最高値から後退すると見られている。
欧州株式および米国株式先物は、投資家が中東の地政学的な動向と、世界的に続くテクノロジー株の上昇基調を見極めようとする中、先週金曜の午前は比較的狭いレンジでの推移となった。
2026年6月1日 午後16:44
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欧州株式および米国株式先物は、投資家が中東の地政学的な動向と、世界的に続くテクノロジー株の上昇基調を見極めようとするなか、先週金曜の午前は比較的狭いレンジでの推移となった。ドイツの代表的な株価指数DAXなど欧州の主要株価指数は、連日のように最高値を更新しているナスダック100など米国の株価指数に出遅れている。実際、先週木曜の米国株価指数は大型テクノロジー株主導で上昇し、史上最高値を更新して取引を終えた。アジア市場もこれに追随し、日本や韓国の主要指数が過去最高水準まで上昇した。
29日は原油価格が週間安値を更新するなか、市場では米国とイランの間で何らかの外交的解決がいずれ実現するとの見方が強まりつつある。ただし、その時期や内容については依然として大きな不透明感が残っている。特に株式市場では、AI(人工知能)投資サイクルの勢いと、グローバルなテクノロジー企業の収益の底堅さに引き続き注目が集まっている。通常であれば消費部門のインフレ圧力への懸念を強めるエネルギーや石油化学製品のコスト上昇も、これまでのところ株式市場のセンチメントを大きく損なうには至っていない。
市場のメッセージは明確だ。投資家は、現在のマクロ経済や地政学的リスクの多くを相殺し得るほど、テック主導の上昇サイクルが力強く続くと見ている。足元では、テック株の高水準にあるバリュエーションについても、過度な懸念は示していないようだ。ただし、これが将来的に投資家の重しとなるかどうかは見極めが必要である。
今週もテクノロジーセクターが市場の楽観ムードを支える中核を担った。足元の株高をけん引した主な企業銘柄には、デル、サムスン電子、LGエレクトロニクスなどが挙げられる。
時間外取引では、デル・テクノロジーズ株が上昇した。同社が通期見通しを引き上げたほか、第1四半期の売上・利益が市場予想を上回ったことが好感された。これらの結果は、AIインフラ関連の企業投資が極めて強い状態を維持しているとの見方を一段と裏付ける形となった。
アジアでは、韓国のテクノロジー株も大きく上昇した。サムスン電子とLGエレクトロニクスが新たな製品開発を発表したことを受け、両社の株価上昇が韓国を代表する株価指数KOSPI指数を過去最高水準へと押し上げた。
サムスン電子は、最新の高帯域幅メモリ(HBM)チップのサンプル出荷を世界中の顧客向けに開始したと発表し、AIデータセンターや先進的なコンピューティング用途に関連する需要は持続するとの見方につながった。一方、LGエレクトロニクスは、Googleと共同開発した一連の新たな自動車技術を発表し、ソフトウェア主導のモビリティ分野への展開を強化する姿勢を示した。
一方で、28日の報道によれば、米国とイランの交渉担当者は、停戦の延長とイランの核開発を巡る協議再開を目的とした、60日間の暫定的な枠組み合意に達したとされている。米国ニュースサイトAxiosは、米政府関係者や地域筋の情報として、この合意は最終的にドナルド・トランプ大統領の承認を待っている段階にあると報じた。
しかしその後、イラン軍が特定されていない標的に向けてミサイルを発射したとの報道もあり、市場の楽観ムードはやや後退している。

ナスダック100株価指数は、3月末の安値からすでに30%超上昇している。29日に大きな下落はなく、週足では2週連続の上昇で終えた。実際、直近8週間のうち下落したのはわずか1週で、それも数週間前に0.5%下げたにすぎない。
このため、トレンドは非常に強く、相対力指数(RSI)のような指標を用いなくても、市場がかなり買われ過ぎの状態にあることは明らかである。トレンドが終わるのは市場がそれを決めたときであり、安値・高値ともに切り下げる展開となって初めて転換が示唆される。現時点ではそうした兆候は見られていない。
したがって、押し目買いが引き続き基本戦略といえる。当面のサポートは30,000、次の重要水準は29,675とみられる。21日指数平滑移動平均線は29,000付近に位置しており、直近安値は5月19日に付けた28,570となっている。
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(5月29日付記事「Nasdaq 100 forecast: Tech optimism dominates despite Iran uncertainty」、StoneXマーケット・アナリストのFawad Razaqzada著)
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今週のダウ工業株30種平均株価(NYダウ)はマイナス圏で寄り付き、23日の取引では1.3%超の下落となった。投資家心理が再び悪化しつつある。関税を巡り世界的な緊張が高まるなか、ここ最近の取引で売り圧力は落ち着きを見せている。
ユーロ/ドルが主要レベルを再び試すなか、ユーロ/円は史上最高値を更新した。ユーロ/英ポンドでさえユーロの強さを示しており、ユーロの回復基調が明確なものになりつつある。