ドル円急落の裏側、円買い観測とキャリートレード解消:ドル円見通し
ドル/円は現在、マクロ市場で最も注目されるテーマの一つとなっている。週末には、米財務長官が円購入の検討を示唆していると広く報じられ、市場の関心を集めた。
週末に向けての取引では、FX市場における注目すべき動きの一つとして、米PCEインフレ指標が発表された後も、円が方向感に乏しい状態にとどまった点が挙げられる。データ公表後もドル/円に顕著な動きはみられず、値動きの幅は0.05%前後にとどまったことで、短期的に方向感のない様子見局面が続いていることが示唆された。
2026年6月26日 午後14:03
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週後半にかけての取引では、米国の個人消費支出(PCE)が発表された後も、円は方向感に乏しい状態が続き、為替市場における注目すべき動きの一つとなった。
データ公表後もドル/円(USD/JPY)に顕著な動きはみられず、値動きの幅は0.05%前後にとどまり、短期的に方向感のない様子見姿勢が続いているという見方をさらに強めた。
このような動きの背景には、複数の要因が関係しているとみられる。円は依然として明確な回復の兆しを示していない一方で、ドルは数営業日にわたる上昇の後、いったん勢いが落ち着いている。こうした状況を踏まえると、今後数セッションにわたり、ドル/円の値動きはこうした中立的なもみ合いの動きとなる可能性がある。
5月の米個人消費支出(PCE)が25日に発表された。変動の大きい食品およびエネルギーを除くコアPCE価格指数の上昇率は3.4%となり、市場予想と一致し、前回の3.3%から小幅に上昇した。
今回の発表は市場に大きなサプライズをもたらすものではなかったものの、米国経済においてインフレ圧力が依然として残っていることを示す内容と受け止められている。この結果を受けて、追加利上げへの警戒感にはやや落ち着きがみられたものの、本質的な問題が解消されたわけではない。すなわち、2026年に入ってもインフレの明確な鈍化は確認されていない状況が続いている。

米PCEデータが市場予想と一致したことを受けて、ドルはやや勢いを失ったものの、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策見通しに大きな変化はみられていない。
CMEグループによる市場金利予想でも、9月にかけての利上げ期待は依然として一定程度残っている。PCE発表後、利上げ確率は49.32%から47.80%へと低下したが、この下落は限定的であり、ドルを取り巻く状況を大きく変えるものとはなっていない。
現時点では、この下方修正もドルに対する信認を大きく揺るがすには至っておらず、市場では今後数カ月の間に利上げが実施される可能性が引き続き意識されている。

米国と日本の債券市場を比較すると、金利差は依然として重要な要因となっている。米10年債利回りが4.4%付近まで低下した一方、日本の10年債利回りも2.6%前後まで低下している。この結果、両市場間の金利差は依然として大きく、ドル建て資産の相対的な魅力を支える状況が続いている。
こうした背景から、最近の経済指標や米国債利回りの小幅な低下だけでは、円に対する需要に有意な変化をもたらすまでには至っていない。

この差の一因には、日銀を巡る不透明感も挙げられる。日銀は政策金利を1.00%前後まで引き上げているものの、この流れが7月下旬の政策決定会合以降も継続するかについては、依然として明確ではない。一方で、FRBは相対的に高金利の見通しを維持しており、これが米国債券市場の相対的な魅力を引き続き支えているとみられる。
こうした状況が続く限り、日米の金利差は円に対して下押し圧力として働き、ドルを下支えする要因となる可能性がある。このため、今後数週間の取引においても、ドル/円には買い圧力が意識される状況が続く可能性がある。

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(6月26日付記事「USD/JPY Forecast: Yen remains under pressure after US PCE data」、FOREX.comのマーケット・アナリストJulian Pineda著)
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