
11月2日のFOMC 会合で、参加者はフェデラル・ファンド金利を75bp引き上げ、主要利率を3.75%~4.0%とすることに全会一致で合意した。 今回の会合に際する声明では、FOMCメンバーは金利が「制約として十分な効力を発揮する」まで継続的な利上げが必要であることに同意した旨、さらに 「利上げのペースを決める際は、これまでの規制強化の積み重ね、政策の遅れ、経済及び金融の成長を考慮する」ことが述べられている。 しかし会合に続く記者会見の中で、FRBのパウエル議長は、現在入ってきているデータから最終的な金利がこれまでの予想よりも高くなる可能性があると述べていた。
水曜に公表されたFOMCの議事録では、当局関係者のほとんどが近いうちに利上げのペースを減速することが適切になると見込んでいることがわかる。 それに加え、会合参加者は関連する金融政策の遅れを踏まえ、利上げのペースを落とすことで目標達成までの進捗状況を判断できるという点で、意見の一致を見ている。 とはいえ「さまざまな」FRB関係者が、金利のピークはより高い水準になると考えており、これはパウエル議長の記者会見でのコメントと一致している。 前回の会合後、FRBの情報筋の多くが12月の利上は50bpにとどまると示唆している。
11月2日には、声明を受けてFOMCの姿勢がハト派に転ずるとの見方がドル指数に反映された。 しかしターミナル・レートが予想よりも高くなるという見込みをパウエル議長が示した直後、ドル指数は値上がりした。 11月2日のドル指数の終値は結局、長い下ヒゲをつけた後で始値とほとんど変わらない111.55となった。 金曜に入ってからも値上がりが続き、高値の113.15をつけた。 しかし市場がFOMCのコメントを消化するのに時間を要した後、ドル指数は220ピップス下落し110.72付近で取引された。 これにより価格は左右対称の三角形の底部にあたるトレンドラインを割り、以降値は戻っていない。 ドル指数の値下がりは、3月 31日の安値から9月28日の高値の50%のリトレースメントレベルにあたる106.34付近でいったん止まり、 今日FOMCの議事録が公表された後、106.03まで下落している。
出典: Tradingview、Stone X
240分足では、ドル指数は上昇ウェッジパターンを破って値下がりしている。 この上昇ウェッジパターンが破られた場合のターゲット価格は100%リトレースメントにあたる105.34であり、 ここが最初のサポートレベルとなる。そこを割ると、8月10日の安値の水平サポートである104.64、さらに6月16日の103.42まで値下がりする可能性がある。 しかし(特に今後数日の流動性の高い市場で)もしドル指数が値上がりに転じれば、最初のレジスタンスラインは前述の上昇ウェッジパターンの下端トレンドラインにあたる107.50。 そこを過ぎるとウェッジパターンでの高値である107.99、そして11月10日の高値から11月15日の安値までの50%リトレースメントレベルである108.17まで上がる可能性がある。
出典: Tradingview、Stone X
米ドル指数は下落を継続するだろうか? 本日のFOMC議事録を基にすると、FRBは12月の利上げペースを11月よりも減速したがっているように見える。 しかし、議事録では、前回よりも金利が上昇すると見ているFOMCメンバーがいることも示されている。 FRBが12月の会合で50bpに抑えれば、ドル指数は利上げそのものよりもガイダンス(ドットプロット)に沿って動くだろう。
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